中日ドラゴンズ研究室

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2022年開幕3連戦を振り返る

立浪政権でのシーズンが開幕した。3月25日から27日までの巨人との3連戦は1勝2敗。昨年までとは顔ぶれや戦い方が異なる今季、その開幕カードは中身が濃い試合展開が続いた。今回は、気になった点をいくつかピックアップして紹介する。

 

大島・岡林コンビは好スタート

今季の打順は、1番大島洋平、2番岡林勇希。オープン戦からこの流れに期待が高まっていたが、3月20日の試合で大島が背中の張りを訴えて欠場。岡林も同じ日に右手薬指を痛めた。その結果、3月21日のオープン戦最終戦はともに欠場した。

 

開幕に間に合うのか、オープン戦の好調は維持できるのか。ファンに不安が募る中、2人とも開幕戦にはなんとか出場できる状態になった。さらに、開幕3連戦で、大島は14打数6安打2打点、岡林は14打数6安打1打点。問題はなかったようだ。

 

ベテランリードオフマンと竜の新しい顔。このコンビでチャンスメイクして、ここ数年課題となっていた得点力不足を解消することは出来るのか。今後の活躍ぶりは楽しみにしたい。

 

先発投手のスタートは?

与田剛監督時代、投手王国再建といってもよいほど安定感を示した投手陣。今季も、先発投手は、大野雄大、柳裕也、小笠原慎之介を中心に期待したい顔ぶれ。

 

開幕投手を任されたのは大野雄。4度目の大役となった。140キロ後半の力強い直球を持続していたが、若干甘く入る球で本塁打を浴び、連打を許した。奪三振も少なく、本調子ではないような印象も受けた。とはいったものの、昨年も一昨年も、開幕ダッシュが得意ではないイメージもあるため、登板機会を重ねて調子を上げていくだろうと期待したい。

 

2戦目の先発は勝野昌慶。2回は与四球でピンチを招き1失点。4回には、厳しいコースを相手打線に上手く打ち返されて1失点を許した。それでも、1点ビハインドで迎えた5回の攻撃、二死1塁から自身の打席で、高く浮いた直球をスタンドに運んだ。相手投手はプロ初登板。勝野のプロ初本塁打の逆転弾は、プロの投手の先輩としての意地の一発となったように感じた。結果的に6回を投げて2失点と試合を作った。昨年は17試合に先発するも白星は3つ。勝野にはこの数字を越えるだけに留まらない活躍に期待したい。翌日に登録抹消になったが、中10日空けるのだろうか。怪我が無ければよいが。

 

3戦目の先発は柳。初回から被安打6、被弾2で4失点。決して甘い球ではなく、上手く打たれ続けたという印象。それでも動じないのが柳裕也。2回以降はほぼ完璧に抑え、味方の反撃をひたすら待った。結果だけ見れば7回5失点だが、今季も期待して良い投球内容だったように感じる。

 

相次ぐ離脱

先述したように、オープン戦終盤から、大島と岡林の故障の心配で迎えた今回の開幕。さらに、開幕直前になって高橋周平が左足関節内反捻挫で離脱。二塁は阿部寿樹が代役を担ったが、得点力アップを目指すドラゴンズにとって、高橋周の故障は痛かった。

 

さらに追い打ちをかけるかのように、開幕2戦目、リリーフ登板した岩嵜翔が緊急降板。「骨が折れているとか、筋が切れているとか、ではなかった」と説明したが、ここでの離脱は大きく、勝利の方程式を再考せざるを得ない状況となった。今後の救援陣の活躍にはさらに期待したいところ。

 

中身が濃い3連戦

冒頭でも記したように、開幕カードは中身が濃い3試合となった。

 

まず、3戦とも逆転での試合となったということ。1戦目、2戦目は主導権が動き回る展開となり、ともに敗戦を喫した。しかし、3戦目は4点ビハインドを逆転し、勝利を収めた。ドラゴンズにとっては、制球に苦しむ相手投手陣に対して冷静に四球を奪った場面が多々あった。3戦目の勝負どころでは、ルーキー鵜飼航丞、大島、溝脇隼人がバットで結果を残し、立浪監督初勝利を飾った。延長突入や、選手のつぎ込みなど、ベンチが忙しい3連戦となったのではないだろうか。

 

一方で、立浪監督のリクエストが多かったカードでもあった。言い換えれば、微妙なプレーが多かった。打撃妨害、守備妨害が1試合でともに起こったのは珍しい。偶然の重なりではあるが、これも“野球の面白さ”ということでまとめることにする。

 

開幕カードということもあって、首脳陣も慌ただしくなったことだろう。