中日ドラゴンズ研究室

何かしら頑張ろう

大野雄が好投も今季4度目のドロー

2021年4月20日 JERAセ・リーグ公式戦
DeNA-中日 4回戦 (中日1勝2敗1分)
横浜スタジアム

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
中日 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6 0
DeNA 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0

 

今季2度目のスコアレスドロー

この日に先発した大野雄大が、8回を投げて被安打3、無失点の好投を披露した。しかし、打線は繋がらず、スコアレスドローに終わった。21試合を消化したドラゴンズの引き分けは、4度目。このうち両軍無得点の試合は2度目だった。

 

 
02.27 練習試合vs神   2   4 3 3 3
03.07 オープン戦vs楽   3   2 5 0 0
03.16 オープン戦vs巨   5   4 4 1 1
03.23 ファームvs広 5   2 4 0 0
03.30 1軍vs巨人   7   5 5 2 2
04.06 1軍vsDeNA 6   8 7 5 5
04.13 1軍vs巨人 7   5 4 2 2
04.20 1軍vsDeNA   8   3 7 0 0
 
1軍公式戦(防2.89) 28   21 23 9 9
全試合(防2.72) 43   33 39 13 13

大野雄は、今季4度目の先発だった。序盤から調子が良く、DeNA打線の1巡目を完璧に抑える立ち上がり。4回、先頭打者の神里和毅に内野安打を許してから、オースティンにもヒットを浴び、一死1,3塁。続く佐野恵太と牧秀悟を抑え、ピンチを脱した。

 

この試合で投げた8イニングのうち、三者凡退は6度。序盤は打たせて取る投球で、中盤以降は三振を奪った印象。球数も96球と、8回を投げながら100球に満たさなかった。ここまでの3度の登板機会は、痛恨の被弾が目立った。前回のDeNA戦では、満塁弾もあり6回5失点。ただ、今回は一発に気をつけたいDeNAの中軸に隙を与えず、リベンジ成功と言ってよいだろう。

 

大野雄が好投している一方で、打線の援護が欲しかった。7回、高橋周平と福田永将の連打で、無死1,3塁とした。続く阿部寿樹がボールを捉えるも遊直。木下拓哉の打席では、スクイズも考えられる場面だったが、作戦を企てることなく二飛。二死1,3塁となり大野雄も凡打に終わった。中日の攻撃のうち三者凡退は僅かに2度。得点のチャンスが何度かあったため、悔やまれる結果かもしれない。

 

個人成績

二塁打 阿部

 

打撃成績 打率
1     大島 4 1 0 .310
2     京田 3 0 0 .236
3     福留 3 0 0 .176
    武田 0 0 0 .250
4     ビシエド 4 1 0 .302
5     高橋周 4 1 0 .268
6     福田 4 1 0 .176
      平田 0 0 0 .143
7     阿部 3 1 0 .167
8     木下拓 3 1 0 .229
9     大野雄 3 0 0 .000
      R.マルティネス 0 0 0

 

投手成績 防御率
大野雄 8   3 7 0 0 2.89
2 R.マルティネス 1   0 2 0 0 0.00

 

今後の日程

04/21 vsDeNA(横浜)17:45
04/22 vsDeNA(横浜)17:45
04/23 vsヤクルト(神宮)17:30
04/24 vsヤクルト(神宮)17:30
04/25 vsヤクルト(神宮)17:30
04/26 試合なし
04/27 vs阪神(バンテリン)18:00

福留 日本通算400二塁打達成

4月18日の広島戦で、福留孝介が日本球界通算400二塁打に到達した。残り1で迎えたこの試合、初回の第1打席に、甘く入ったストレートをライト後方へ弾き返した。17日の試合で先制適時打を放ち、お立ち台に上がっている。

 

今季の福留

4/18終了 1 2 3 4
03.26 代打 0 0 0 四球      
03.27 代打 1 0 0 見三振      
03.28 代打 0 0 0 四球      
03.30 代打 1 0 0 一ゴロ      
04.01 代打 1 0 0 中飛      
04.02 代打 2 0 0 見三振 空三振    
04.03 5番右 3 1 0 左二 二併ゴ 敬遠 空三振
04.04 代打 1 0 0 左飛      
04.06 De 代打 1 0 0 空三振      
04.07 De 5番右 3 0 0 左飛 右飛 空三振  
04.08 De 代打 2 1 1 左二(1) 左飛    
04.10 代打 2 1 0 右安 右飛    
04.13 代打 1 0 0 空三振      
04.14 2番右 4 0 0 空三振 空三振 遊飛 右飛
04.16 代打 1 0 0 捕ゴロ      
04.17 3番右 4 2 1 中飛 右二(1) 一直 中安
04.18 3番右 4 1 0 右二 空三振 遊飛 一ゴロ
合計 31 6 2 17試合10三振3四球 率.194

今季はここまで、17試合に出場して、このうち5試合でスタメン出場している。代打起用が中心であり、勝負強さには期待が大きい。また、他の選手に対して、アドバイスなども行っているようだ。スタメン出場であっても、代打起用であっても、存在感の大きい選手であり、チームを支える活躍に今後も期待したい。

 

福留の思い出話

日本球界通算400二塁打達成ということで、これまでの福留に関する個人的な印象的な場面を考えてみた。二塁打には少し関係のない話だが、有名な話題を取り上げる。

真っ先に思い出したのは、2006年のリーグ優勝決定の試合だった。2006年10月10日の東京ドームでの巨人戦、接戦のまま11回の攻防を終了した。12回表の攻撃、一死満塁の大チャンスで福留に回った。1-1の3球目、センター方向へ痛烈なヒットを放ち、勝ち越しに成功した。また、福留の適時打は、直後のウッズの満塁弾をアシストする一打でもあった。

メモリアルとして福留の名を刻んだことで有名な場面は、札幌ドーム公式戦第1号本塁打。2001年6月26日の巨人戦は、札幌ドームでの初の公式戦であり、1番打者として出場した福留が、1回表での第1打席の初球を右中間スタンドに運んだ。なお、打球の落下地点には、記念プレートが残っている。

他にも、MLB時代やオリンピックなども含めて、印象的なシーンがあるが、このブログ内でも取り上げていきたい。

 

どこまで数字を増やすのか

1 立浪和義 487
2 福本豊 449
3 山内一弘 448
4 金本知憲 440
5 稲葉篤紀 429
6 王貞治 422
7 張本勲 420
8 長嶋茂雄 418
9 松井稼頭央 411
10 榎本喜八 409
11 川上哲治 408
12 松原誠 405
13 福留孝介 400

NPB通算400二塁打は歴代13位で、現役選手ではトップ。その上の数字も射程内のものが多い。歴代トップは、PL学園の先輩の立浪和義さんの487。なお、福留は日米通算で511二塁打を記録している。

 

試合結果

2021年4月18日 JERAセ・リーグ公式戦
中日-広島 6回戦 (中日2勝3敗1分)
バンテリンドームナゴヤ

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
広島 0 1 0 0 0 0 0 3 0 4 8 1
中日 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2 5 0

敗:祖父江(2敗5S)

 

デイリードアラ

4月18日のバク転:成功
今季の成績 11勝0敗(率1.000)

ドアラは「リラックスって大事です」と伝えて、ひねりを入れず、無難に11連勝。J SPORTSの中継で解説を務めた森繁和さんは、「リラックスしすぎです」と苦言を呈した。

 

個人成績

二塁打 福留
犠打 三ツ俣

 

打撃成績 打率
1   大島 4 0 0 .313
2   京田 4 2 0 .246
3   福留 4 1 0 .194
    髙松 0 0 0 .200
    武田 0 0 0 .250
4   福田 2 1 1 .167
5   高橋周 4 1 0 .269
6   三ツ俣 3 0 1 .250
7   木下拓 4 0 0 .224
8   根尾 4 0 0 .143
9   小笠原 2 0 0 .000
    又吉 0 0 0
    滝野 1 0 0 .200
    祖父江 0 0 0
    0 0 0
    谷元 0 0 0

 

投手成績 防御率
  小笠原 6 2/3 6 3 1 1 1.42
2 H 又吉    1/3 0 0 0 0 1.04
3 祖父江    1/3 2 0 3 3 4.00
4      2/3 0 1 0 0 4.91
5   谷元 1   0 0 0 0 0.00

 

今後の日程

04/19 試合なし
04/20 vsDeNA(横浜)17:45
04/21 vsDeNA(横浜)17:45
04/22 vsDeNA(横浜)17:45
04/23 vsヤクルト(神宮)17:30
04/24 vsヤクルト(神宮)17:30
04/25 vsヤクルト(神宮)17:30

柳が自己最多の14奪三振

2021年4月17日 JERAセ・リーグ公式戦
中日-広島 5回戦 (中日2勝2敗1分)
バンテリンドームナゴヤ

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
広島 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6 0
中日 0 0 0 1 0 0 2 2 x 5 8 0

勝:柳(1勝1敗)

ヒーロー:柳(1)、福留(1)

 

柳の全14奪三振を振り返る

先発した柳裕也が、8回を無失点に抑え、自己最多の14奪三振を記録。チームの連敗ストップに貢献しただけでなく、自身も今季初勝利を挙げた。今回は、柳が奪った14三振を全て振り返る。

 

  打者 決め球 球速 空/見
1回 菊池涼介 ストレート 144 見逃し
  鈴木誠也 カットボール 132 空振り
2回 堂林翔太 縦スライダー 124 空振り
  メヒア 縦スライダー 122 空振り
3回 九里亜蓮 ストレート 142 見逃し
4回 メヒア 縦スライダー 124 空振り
5回 九里亜蓮 縦スライダー 125 見逃し
  菊池涼介 カットボール 133 空振り
6回 西川龍馬 縦スライダー 124 空振り
  坂倉将吾 縦スライダー 124 空振り
  堂林翔太 カットボール 132 空振り
7回 九里亜蓮 縦スライダー 123 空振り
8回 西川龍馬 縦スライダー 不明 空振り
  鈴木誠也 カットボール 132 空振り

14個の奪三振のスタートは先頭打者だった。ドラゴンズ投手陣は、2試合連続で先頭打者本塁打を浴びていた。そんな中、1番の菊池涼介に対して、追い込んでからインコース低めに直球勝負。菊池涼は手が出なかった。その後、2安打を浴び、4番の鈴木誠也から粘られながらも空振り三振を奪った。

 

2回は、堂林翔太とメヒアから変化球で連続三振。3回には、先頭の九里亜蓮を見逃し三振。その後、二死満塁のピンチを招き、坂倉将吾を投ゴロに仕留めた。4回には、メヒアからの奪三振を含む三者凡退で、攻撃へリズムを作った。

 

要所を抑える柳を援護したい中日打線は、4回裏に、大島洋平のヒットと京田陽太の犠打で、一死2塁のチャンスを作った。続く福留孝介がライト線へ、先制適時打となる二塁打。これで福留は400二塁打へあと1とした。

 

5回から柳は、さらにギアを上げた。5回は九里と菊池涼から連続三振。6回には、先頭の西川龍馬にワンバウンドの変化球を振らせて一死。鈴木誠二塁打を浴びるが、坂倉と堂林から連続三振を奪った。そして7回は、九里の三振を含めて三者凡退に抑えた。

 

7回裏、ドラゴンズは追加点で柳の好投に応えた。A.マルティネスと高橋周平の連打で無死1,2塁とすると、三ツ俣大樹の犠打で野選。木下拓哉が倒れるも、一死満塁として、根尾昂がライトに引っ張って2点適時打。3点差に広げた。

 

球数が100球を越えた8回の柳も落ち着いていた。一死1塁から、西川と鈴木誠から連続三振を奪い、自己最多の14奪三振でマウンドを降りた。8回裏には、福留のヒットと代走・滝野要の盗塁、高橋周の敬遠で二死1,2塁。そして、三ツ俣がライト後方への二塁打を放ち、5点リードとした。最終回は、R.マルティネスが三者凡退で締めて、チームの連敗を4で止めた。

 

デイリードアラ

4月17日のバク転:成功
今季の成績 10勝0敗(率1.000)

10回連続で成功させた。ここまで全てひねりを入れない回転を続けている。無難であるつつも、成功を継続できていることを評価できるか。

 

個人成績

二塁打 福留
  三ツ俣
犠打 京田
  三ツ俣
 
盗塁 滝野

 

打撃成績 打率
1     大島 4 1 0 .329
2     京田 2 0 0 .231
3     福留 4 2 1 .185
    滝野 0 0 0 .222
4     A.マルティネス 3 1 0 .278
      武田 0 0 0 .250
5     高橋周 3 1 0 .270
6     三ツ俣 3 1 2 .308
7     木下拓 3 1 0 .238
8     根尾 3 1 2 .156
9     2 0 0 .000
      R.マルティネス 0 0 0

 

投手成績 防御率
8   6 14 0 0 1.73
2   R.マルティネス 1   0 2 0 0 0.00

 

今後の日程

04/18 vs広島(バンテリン) 14:00
04/19 試合なし
04/20 vsDeNA(横浜)18:00
04/21 vsDeNA(横浜)18:00
04/22 vsDeNA(横浜)18:00
04/23 vsヤクルト(神宮)17:30
04/24 vsヤクルト(神宮)17:30

 

編集履歴

2021.04.18 追記

開幕18試合の先発投手の全成績を振り返る

開幕から約3週間が経過して、ドラゴンズの先発ローテーションが3周した。今回は、ここまでの先発投手の全投球成績を簡単に振り返る。

 

11. 小笠原慎之介

 
03.28   6   5 4 0 0
04.04 5 2/3 5 7 2 2
04.11 7   4 6 1 1
1勝1敗 防1.45 18 2/3 14 17 3 3

 

17. 柳裕也

 
03.27 4   4 6 3 3
04.03   8   2 8 0 0
04.10   6   6 5 2 2
1敗 防2.50 18   12 19 5 5

 

22. 大野雄大

 
03.30   7   5 5 2 2
04.06 De 6   8 7 5 5
04.13 7   5 4 2 2
2敗 防4.05 20   18 16 9 9

 

24. 福谷浩司

 
03.26   5   6 2 4 4
04.02   5   5 2 3 0
04.15 4   7 3 5 5
1敗 防5.79 14   18 7 12 9

 

38. 松葉貴大

 
04.01 5 0/3 6 6 3 2
04.08 De   6   4 4 2 2
04.16 4   5 1 4 4
2敗 防4.80 15   15 11 9 8

 

41. 勝野昌慶

 
03.31   3 1/3 5 4 3 3
04.07 De 5   6 2 0 0
04.14 4   6 5 5 5
1勝1敗 防5.84 12 1/3 17 11 8 8

 

先発投手の18登板のうち、QSは小笠原2回、柳2回、大野雄2回、松葉1回。また、HQSは、小笠原1回、柳1回、大野雄2回だった。なお、QSとHQSの定義は脚注にて掲載。QSの階数だけを見れば、全試合の1/3以上は試合を作ったと評価することができる。これが多いか少ないか個人の主観によるが、チームの勝敗に見合っていないと感じるのは、やはり打撃によるものなのか。シーズンは1割ほど終了したが、本当の勝負は夏頃。ここまでにいかにして、チームの状態を整えることができるのかがカギになる。

 

脚注

先発投手が6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内に抑えたときに「クオリティ・スタート」(QS)が記録される。特に、7イニング以上を投げ、かつ2自責点以内で抑えたときに「ハイ・クオリティ・スタート」(HQS)が記録される。これらが記録されれば、“試合を作った”と表現しても問題ないだろう。

 

試合結果

2021年4月16日 JERAセ・リーグ公式戦
中日-広島 4回戦 (中日1勝2敗1分)
バンテリンドームナゴヤ

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
広島 1 0 3 0 1 0 0 2 0 7 13 1
中日 1 0 0 2 0 0 0 0 0 3 11 0

敗:松葉(2敗)

 

デイリードアラ

4月16日のバク転:成功
今季の成績 9勝0敗(率1.000)

今回もひねらずに成功。顔の表情は変わらないため、ドアラの本音は掴めにくい。チーム4連敗の暗い状況に、明るさを提供しているのかもしれない。

 

個人成績

打撃成績 打率
1     大島 5 2 0 .333
      武田 0 0 0 .250
2     京田 5 3 2 .238
3     福田 5 0 0 .143
4     A.マルティネス 5 1 0 .267
5     高橋周 4 2 0 .268
6     三ツ俣 3 1 0 .300
7     木下拓 3 2 0 .233
      橋本 0 0 0
8     根尾 4 0 0 .143
9     松葉 1 0 0 .250
      井領 0 0 0 .250
      鈴木 0 0 0
      福留 1 0 0 .130
      藤嶋 0 0 0
      又吉 0 0 0
      0 0 0
    1 0 0 .000

 

投手成績 防御率
松葉 4   5 1 4 4 4.80
2   鈴木 1   2 0 1 1 2.70
3   藤嶋 1   1 1 0 0 0.00
4   又吉 1   1 2 0 0 1.08
5   1   3 0 2 2 5.40
6   橋本 1   1 3 0 0 0.00

 

今後の日程

04/17 vs広島(バンテリン) 14:00
04/18 vs広島(バンテリン) 14:00
04/19 試合なし
04/20 vsDeNA(横浜)18:00
04/21 vsDeNA(横浜)18:00
04/22 vsDeNA(横浜)18:00
04/23 vsヤクルト(神宮)17:30

 

編集履歴
2021.04.17 誤記訂正

中日-巨人の試合時間

中日と巨人のゲームは、試合時間が短い印象がある。実際にこの3連戦は、

4月13日:2時間26分
4月14日:2時間43分
4月15日:2時間48分

と、いずれも3時間に満たしていない。プロ野球の平均試合時間が3時間を上回る程度であるから、これがいかに短いかが分かるだろう。今回は、中日と巨人の試合時間について取り上げる。

※データは独自に集計したものですので、多少誤っている恐れがあります。ご了承ください。

 

まずは、中日、巨人、および両軍の対戦カードの平均試合時間を比較する。なお、対象の試合は、9回終了のゲームに限る。

[2021年4月15日終了]

2021年 平均試合時間
中日 3時間1分
巨人 2時間57分
中日-巨人 2時間50分

 

[2020年]

2020年 平均試合時間
中日 3時間4分
巨人 3時間7分
中日-巨人 3時間

 

上の表から分かるように、中日と巨人の直接対決での平均試合時間は、それぞれの平均時間より短いことが分かる。ただ、この結果を見て感じたことは、思ったほど極端な差は出ていなかった点である。

 

ここからは私の当初の意見を合理化するような形になる。私はなぜ巨人戦の試合時間が短いと感じたのか。それは、そもそも中日と巨人は、試合時間が短い球団だからであると考えられる。2020年の公式戦のうち9回で終了した試合の平均時間が最も短いのは中日。これに次いで2番目に短い球団が巨人だった。12球団最速2球団どうしの試合であったため、上の表では極端な差に見えなかった。

 

次に、なぜ中日と巨人は試合時間が短いのだろうか。ここでは、この巨人-中日の3連戦を例に挙げて考えてみる。試合時間が短い原因は、あっさりな攻撃と投手陣の安定だろう。この3連戦、両軍ともに得点イニング以外は、打線が繋がらず、打者3~4人で終わることが多かった印象。分かりやすい例でいえば、14日の試合は、巨人が1イニングに5得点を挙げているが、この回を除けば無安打だった。一方で、中日も巨人とほぼ同数の安打数を残すが、連打が無く、あっさりとした攻撃になることが多かったように感じる。これらは、打線への問題がすべてではなく、相手投手の調子なども大きく関係する。実際に、中日の救援陣や巨人の先発投手を中心に、好投が多かった印象。この3連戦に限らず、両軍の試合時間が短くなる要因は以上のことではないだろうか。

 

試合時間が長さとチーム状態の良し悪しは、特に関係が無いものだと考えているため、誤解のないようにお願いしたい。また、以前には本ブログ内の「2021戦力チェック(9) 投手5」にて、大野雄大登板試合の試合時間について調べた。これに続いて、今回は試合時間調査の第2弾だった。今後も、本ブログでは試合内容とは違った話題にも触れていく予定。

 

試合結果

2021年4月15日 JERAセ・リーグ公式戦
巨人-中日 6回戦 (中日1勝4敗1分)
東京ドーム

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
中日 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 8 0
巨人 2 2 1 0 0 0 0 0 x 5 9 0

敗:福谷(1敗)

 

個人成績

二塁打 大島

 

 

打撃成績 打率
1   大島 4 2 0 .328
    髙松 0 0 0 .200
2   京田 4 0 0 .207
3   福田 4 1 0 .174
    谷元 0 0 0
4   A.マルティネス 4 2 0 .300
5   高橋周 4 2 0 .254
6   阿部 3 0 0 .158
7   木下拓 3 0 0 .211
    石橋 1 0 0 .250
8 根尾 3 1 1 .158
9   福谷 1 0 0 .333
    武田 1 0 0 .250
    藤嶋 0 0 0
    井領 1 0 0 .250
    橋本 0 0 0
    滝野 0 0 0 .222

 

投手成績 防御率
福谷 4   7 3 5 5 5.79
2   藤嶋 2   1 2 0 0 0.00
3   橋本 1   0 3 0 0 0.00
4   谷元 1   1 1 0 0 0.00

 

今後の日程

04/16 vs広島(バンテリン) 18:00
04/17 vs広島(バンテリン) 14:00
04/18 vs広島(バンテリン) 14:00
04/19 試合なし
04/20 vsDeNA(横浜)18:00
04/21 vsDeNA(横浜)18:00
04/22 vsDeNA(横浜)18:00

福留が2番スタメン

2021年4月14日 JERAセ・リーグ公式戦
巨人-中日 5回戦 (中日1勝3敗1分)
東京ドーム

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
中日 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 7 0
巨人 0 0 5 0 0 0 0 0 0 5 6 0

敗:勝野(1勝1敗)
本:A.マルティネス(1号)

 

最近の中日のスタメン

打線の活気が物足りない中日打線は、2番に福留孝介を置くなどして、4月14日の巨人戦を新たな打順で挑んだ。今回はごく簡単にスタメン事情について書きたい。なお、スターティングメンバ―は、打撃に限らず、守備などの面も含めて組み立てているが、今回は特に攻撃面に着目する。

 

  4.10vsヤ 4.11vsヤ 4.13vs巨 4.14vs巨
1 大島 大島 大島 大島
2 京田 三ツ俣 三ツ俣 福留
3 高橋周 高橋周 高橋周 福田
4 福田 福田 福田 A.マルティネス
5 阿部 阿部 A.マルティネス 高橋周
6 平田 木下拓 阿部 阿部
7 木下拓 平田 平田 木下拓
8 根尾 根尾 木下拓 京田

ここまで4試合は、いずれも打線を入れ替えながら挑んでいる。福留が4月7日以来のスタメンだったほか、ここまで4番スタメンが続いていた福田永将を3番にした。4番は、前日13日から1軍に合流しているA.マルティネス。また、京田陽太が3試合ぶりにスタメン入りした。代わって、平田良介がスタメンから外れることになった。

 

新しい打順で挑んだ14日は、いきなり初回から打線の繋がりを確かめるチャンスが来た。先頭の大島洋平がヒットで出塁。続く福留が三振。一死1塁から、3番の福田がセンターへ返して1,2塁とした。4番に座ったA.マルティネスが空振り三振。二死1,2塁で、5番高橋周がレフトフライに倒れ、先制点を挙げられなかった。初回は無得点だったが、4番のA.マルティネスが最終回に一発を放つなど、次戦以降への期待はあった。どのような打順の組み立てで臨むのだろうか。

 

話は少し逸れるが、いくら個人ブログ内だからといって、“打順はこうするべきだ”なんて意見するのは少し違う気がするため、私はそのような話を一切するつもりはない。また、ファンなら、首脳陣の戦略を否定するよりも、チームの采配を合理化するような解釈が必要だろう、と私は考えている。

 

最後に、勝野昌慶に関する話題を。結果だけを見れば、4回5失点と振るわなかったかもしれないが、失点した3イニング目を除けば、被安打0、与四球1。5失点したときは、走者を貯めて、変化球が甘く入ることが多かったように感じた。好投を続けていても、何かをきっかけにズルズル悪くなってしまう。これは、以前からの勝野の課題かもしれない。 

 

個人成績

盗塁 京田

 

打撃成績 打率
1   大島 4 2 0 .317
2   福留 4 0 0 .136
    武田 0 0 0 .333
3   福田 4 1 0 .158
    根尾 0 0 0 .143
4   A.マルティネス 3 1 1 .167
5   高橋周 4 1 0 .238
6   阿部 3 0 0 .167
    橋本 0 0 0
    平田 1 0 0 .143
7   木下拓 2 0 0 .222
    石橋 2 1 0 .333
8   京田 3 1 0 .222
9   勝野 1 0 0 .000
    井領 1 0 0 .286
    鈴木 0 0 0
    髙松 2 0 0 .200

 

投手成績 防御率
勝野 4   6 5 5 5 5.84
2   鈴木 2   0 2 0 0 2.00
3   橋本 2   0 3 0 0 0.00

 

今後の日程

04/15 vs巨人(東京ド) 17:45
04/16 vs広島(バンテリン) 18:00
04/17 vs広島(バンテリン) 14:00
04/18 vs広島(バンテリン) 14:00
04/19 試合なし
04/20 vsDeNA(横浜)18:00
04/21 vsDeNA(横浜)18:00

R.マルティネス1軍合流 救援陣の構図は

4月13日、R.マルティネスとA.マルティネスが1軍に合流。13日付の公示にて、出場選手登録された。救援陣の更なる厚みと、打線の活気に注目が集まる。今回は、ここまでの中日リリーフ陣を振り返りながら、今後の起用について考える。

 

R.マルティネスが合流し、代わって12日に岡田俊哉が登録を抹消した。現在、1軍のリリーフ投手は8人。このうち、左投げは2投手である。

救援陣(4/13終了) 登板 防御率 HP S
14 谷元圭介 7 0.00 3 0
  16 又吉克樹 8 1.23 7 0
  33 祖父江大輔 9 1.04 0 5
  46 鈴木博志 7 2.57 2 0
  54 藤嶋健人 6 0.00 3 0
  97 R.マルティネス 1 0.00 0 0
13 橋本侑樹 3 0.00 0 0
  34 福敬登 7 3.18 5 0

 

13. 橋本侑樹

1軍メンバーでの貴重なサウスポー。制球には多少心配はあるが、ボールの質は昨年から評判は高い。3登板と登板機会は少ないが、任されたマウンドでは役割を果たしている。経験が比較的浅い投手ではあるが、今季は1軍固定してフル回転を目指してほしい。

 

14. 谷元圭介

昨年はイニング途中に登板して、“火消し役”としての活躍が目立った右腕。豊富な経験を武器に、ピンチでも落ち着いた投球スタイルでファンを魅せる。ここまで7登板で失点は僅かに1点。任された場所は、どこでも活躍が見込めるだろう。

 

16. 又吉克樹

ホールドポイントは現在リーグトップの7。ここまで5登板連続で1回三者凡退の好投を続けており、いずれもホールドを記録。7回や8回を中心に投げて、抜群の安定感を見せている。

 

33. 祖父江大輔

祖父江はここまでクローザーを任されている。直近3試合は複数安打を浴びており、4月8日のDeNA戦では3失点(自責点0)を喫した。登板機会が多いことが影響しているかもしれないが、R.マルティネスの合流によって、より余裕を持った投球に期待できそう。

 

34. 福敬登

昨年に引き続き、勝ちパターンでの登板に期待できる左腕。4月3日と7日に連続で失点許すが、8日、10日はいずれも三者凡退。この辺りの切り替えは流石といったところか。勝ちパターンの一角を今季も担い続けている。

 

46. 鈴木博志

球威十分のパワー系の鈴木は、同じ右投手でも谷元や又吉とは違ったタイプの投手。最終回のクローザーに繋げるための手数を豊富にしてくれる活躍に今後も期待したい。また、ここまでは回またぎの登板でも結果を残している。

 

54. 藤嶋健人

テンポ良く投げ込む姿が印象的な投手。この勢いは、打線に流れをもたらすことができる。先発経験もあり、万が一、先発投手が早めに降板した際には、ロングリリーフも見込める。なお、ここまで登板した6試合ですべて無失点。

 

97. R.マルティネス

1軍登録された4月13日に初登板。1イニングを投げて、1奪三振を含む三者凡退に抑えた。ボールのスピードは健在だったように感じる。前日までのファームの成績は、2登板2イニングで無失点。今後はクローザーを託すことになるのか。

 

今後の構図は

ここまでは、又吉、福から祖父江に繋げるというパターンが目立った。ここに、R.マルティネスが加わると、様々な戦略が考えられる。例えば、延長戦がないことを踏まえて、又吉や福のショートリリーフを増やすことができる。ここまでドラゴンズは、大量得点がなければ、大量失点もない状況。ロースコアでは決まった投手が登板することが多く、その投手の調子が悪ければ、きっぱり交代させるという作戦もできるだろう。

 

試合結果

2021年4月13日 JERAセ・リーグ公式戦
巨人-中日 4回戦 (中日1勝2敗1分)
東京ドーム

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
中日 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0
巨人 1 0 0 0 0 0 1 0 x 2 5 0

敗:大野雄(2敗)

 

個人成績

 

打撃成績 打率
1   大島 4 0 0 .305
2   三ツ俣 3 0 0 .286
    福留 1 0 0 .167
    R.マルティネス 0 0 0
3   高橋周 3 0 0 .237
4   福田 2 0 0 .133
5   A.マルティネス 3 0 0 .000
6   阿部 3 0 0 .176
7   平田 3 0 0 .146
8   木下拓 2 0 0 .231
9   大野雄 2 0 0 .000
    井領 1 1 0 .333
    滝野 0 0 0 .222
    京田 0 0 0 .216

 

投手成績 防御率
大野雄 7   5 4 2 2 4.05
2   R.マルティネス 1   0 1 0 0 0.00

 

今後の日程

04/14 vs巨人(東京ド) 17:45
04/15 vs巨人(東京ド) 17:45
04/16 vs広島(バンテリン) 18:00
04/17 vs広島(バンテリン) 14:00
04/18 vs広島(バンテリン) 14:00
04/19 試合なし
04/20 vsDeNA(横浜)18:00