中日ドラゴンズ研究室

何かしら頑張ろう

捕手4人制の効果

2021年のプロ野球は、東京五輪を終えて後半戦が始まった。中日は、8月13日から東京ドームで巨人との3連戦を行い、3連敗を喫した。後半戦開幕に際して、1軍メンバーが改めて出場選手登録された。特に、私が注目したいのは、捕手を4人登録した点。今回は、1軍の捕手枠について考える。

 

なお、本ブログは、後半戦開幕を機に趣向を変えて、毎試合の振り返りは行わないことにする。ドアラのバク転など、シリーズ的に続けているものは継続する予定。

 

8月13日に中日は、大野奨太木下拓哉、A.マルティネス、桂依央利を出場選手登録した。前半戦終了時は、木下拓と桂に加えて、郡司裕也が1軍メンバー。開幕時から3人体制がほとんどだったが、今回は4人体制で挑んでいる。

 

他球団は、広島とソフトバンクが捕手4人であり、これらを除いた9球団が捕手3人を登録している。今季は1軍登録枠が通常より多く、例年は捕手2人体制も珍しくはなかった。守れる選手が少ない捕手は、最も融通の利かないポジションといえるため、予備としてベンチには必要。このようなことを考慮すると、今季の規定も含めて、3人がスタンダードとされるかもしれない。

 

ここで、2021年シーズンの開幕当初の中日捕手陣の起用方法を振り返る。昨季88試合に出場した木下拓は基本的にスタメン出場しており、ベンチには石橋康太と桂が待機。石橋と桂はともに代打出場に特化した選手ではないため、メイン捕手の交代要員での試合出場がほとんどだった。また、打力に期待できる木下拓には代打を出すことが少ないため、木下拓はスタメンフル出場することが多かった。これにより、3カード9試合を終えて、石橋は代打1打席のみであり、桂は出場が無しだった。

 

捕手4人体制で挑む現在は、どのような構図になるのだろうか。8月13日から15日の巨人戦3連戦は、先発マスクがすべて異なっていた。初戦から木下拓、A.マルティネス、大野奨。大野奨がスタメン出場した3戦目は、木下拓、A.マルティネスがそれぞれ代打出場した。このカードで桂は1試合の途中出場のみだったが、先述したように融通の利かないポジションにおいては貴重な1枚だろう。

 

1軍捕手4人登録は、他球団に比べて少し多いかもしれない。しかし、“捕手として”ではなく“代打枠として”と捉えて、打撃の調子や、先発投手との相性、代打起用を想定すれば、持て余し過ぎるようなことは少ないように感じる。また、2軍にも注目できる捕手はまだまだ残っており、不調時や故障時の代役としても期待したい。

 

2021/08/13~08/15 主な話題

大島洋平 10年連続100安打
8月13日の巨人戦で、大島洋平が10年連続100安打を達成した。これは、江藤慎一さん、立浪和義さんに続く球団3人目の記録。2010年に入団した大島は、即戦力として1軍の固定を続けており、大きな故障が無くチームの中心で活躍している。2012年に自身初の100安打を記録してから今年で10年。プロ12年目で現在は通算1690安打。2000安打に向けて着実にヒットを増やしている。

 

三ツ俣大樹 負傷で登録抹消
8月13日の巨人戦でスタメン出場した三ツ俣大樹が、ライト前にヒットを放って一塁に到着した際、右足を痛めて負傷交代。代走に堂上直倫が送られた。球団は「下肢のコンディション不良」と公表し、出場選手登録を抹消した。代わりに溝脇隼人が1軍に昇格した。