中日ドラゴンズ研究室

何かしら頑張ろう

2021戦力チェック(35) 投手18 [終]

投手編最終回は、育成7投手。

 

竹内龍臣

投手 背番号201 右投右打
2001年12月11日生まれ 北海道出身
札幌創成高-中日(D6,20年~)
2020年:登板なし
年俸:550万円(現状維持)

ルーキーイヤーの昨年は、右肘の疲労骨折によりファームでも登板もなく、オフに育成契約を結ぶことに。竹内は「球団から『焦らないように』と言われた」と口にしており、加藤球団代表は再び支配下登録する前提での育成登録であることを明かしています。高校時代には、調査書が届いたのは中日のみだったようで、いわゆる“隠し玉”として八木智哉スカウトを中心に獲得を狙っていたそうです。入団時にはセールスポイントとして「アウトコースへのコントロールとボールの質」を挙げました。伸びしろがまだまだありますし、ナゴヤドームのマウンドに上がる姿が楽しみです。

 

近藤廉

投手 背番号202 左投左打
1998年9月22日生まれ 東京都出身
豊南高-札幌学院大-中日(D育1,21年~)
支度金:200万円
年俸:300万円

育成ドラフト1位の近藤は、将来目指す投手像として「ストレートで押していけるピッチャー」を掲げました。大学時代のトレーニングでストレートを磨いたようです。与田監督は、「とにかく投げっぷりとそれから角度が非常に良いピッチャー」と評価しています。対外試合デビューは、ルーキーの中では最速となる2月22日のDeNA戦。ストレートの最速は144キロであり、1イニングをほぼ完璧に無失点で抑え、与田監督は「回転が面白い。タイミングが取りにくそう」と評価しました。“動く直球”は福留孝介も評価しており、今後の飛躍が楽しみな投手です。

 

上田洸太朗

投手 背番号203 左投左打
2002年9月6日生まれ 富山県出身
享栄高-中日(D育2,21年~)
支度金:200万円
年俸:300万円

上田は、育成ドラフト2位のルーキーであり、アウトコースインコースに投げきれる所を自身の持ち味としている投手です。2020年夏の高校生合同練習会のシート打撃では、打者5人を相手に被安打1、奪三振2とまずまずの成績でアピールしました。幼少期に右利きへの矯正を拒否したそうで、これが左腕への道だったようです。また、中学時代には世界一も経験したそうです。入団会見の際には、与田監督は「球種によってフォームも非常に変わらないピッチャー」と評価しており、上田は「下半身をしっかりと鍛えてから支配下登録されるように頑張りたい」と意気込んでいます。

 

丸山泰資

投手 背番号204 右投右打
1995年2月5日生まれ 愛知県出身
東邦高-東邦大-中日(D6,17年~)
2020年:W1登板0勝0敗0セ(防0.00)
年俸:540万円(-60万)

1軍で8試合の登板経験がある丸山は、故障に悩みトミー・ジョン手術を受けるなどがあり、2019年オフに自由契約。新たに育成契約として迎えた2020年は、ファームで1試合のみの登板でした。秋には門倉コーチは「中日にいないタイプ」とサイド気味のアンダースローへの変更を勧めたそうです。今年の春季キャンプでは、2月13日のシート打撃での登板中に、右肘を痛めたようで負傷交代しました。変則フォームを新たな武器として、再び1軍のマウンドに上がり、まだ達成していないプロ初勝利を目指します。

 

松木原優太

投手 背番号206 右投右打
2003年2月24日生まれ 大阪府出身
精華高-中日(D育3,21年~)
支度金:200万円
年俸:300万円

育成ドラフト3位の松木平は、体づくりを課題としている投手だそうですが、入寮から1週間で体重2キロの増量に成功したそうです。2020年夏の高校生合同練習会のシート打撃では、打者5人に対して四球を1つ与えますが、被安打0、奪三振3の好投を披露しました。腕がしなるフォームが持ち味の松木平について、与田監督は「もともと肩と肘の柔軟性がすごくあるピッチャー」と評価しています。入団会見では「コントロールで勝負していきたい」と口にして、「丁寧にコースへしっかり決めて打者を打ち取るように頑張りたい」と意気込みました。

 

松田亘哲

投手 背番号207 左投左打
1997年5月16日生まれ 愛知県出身
江南高-名古屋大-中日(D育1,20年~)
2020年:登板なし
年俸:300万円(現状維持)

名古屋大学から初のプロ野球選手として脚光を浴びた松田は、左肩関節唇及び関節包の軽度の損傷の影響により、昨年の公式戦登板がありませんでした。今年の春季キャンプでは、実戦登板の機会がしばしばあり、2月24日の日本ハム戦でデビューを飾りました。長打やボークもありましたが、1イニングを無失点で抑えました。高校時代は野球部に所属しておらず、学問界の名門大学卒業という経歴から見ても、高い潜在能力や野球センスを感じる選手です。話題性の高い投手ですが、成績面としても今後の飛躍に注目です。

 

垣越建伸

投手 背番号208 左投左打
2000年4月3日生まれ 岐阜県出身
山梨学院高-中日(D5,19年~)
2020年:登板なし
年俸:550万円(現状維持)

2020年は、春季キャンプで左肩の関節を痛めたこともあり、ファームでの公式戦登板すらありませんでした。秋のフェニックス・リーグでは2試合に登板しますが、オフには育成選手として再契約することになり、「1年間投げて、試合に出続けることが大事」と意気込みました。入団時には「どんなバッターに対しても、(中略)バッターの苦手なところをしっかり突けるところ」を自身の持ち味として挙げました。また、今年の春季キャンプでは、シート打撃に何度か登板しており、支配下登録とその先のプロ初登板や初勝利を目指します。

 

1月から始めた「2021戦力チェック」は、約2か月かけて全選手の紹介を終えました。このシリーズは今回で終了します。